加齢臭は男性特有のものだと思っていませんか?
女性にもあるのです!
女性の加齢臭は、更年期以降、女性ホルモンの減少にともなって発生します。
ちょっとショックです。
いつも清潔な服を着て、毎日お風呂に入っていても、歳をとっていくと、若い時には出ない臭いが体から出てくるのが加齢臭。
加齢臭のメカニズムは男性と同じで、女性も対策が必要です。
今回は、自分ではなかなか気がつかない加齢臭についての解説と
快適に過ごすための対策を紹介します。
歳をとればとるほど、身だしなみは大切。
ニオイで損をしないためにも最後まで読んでくださいね。
7割の女性が臭いに敏感
ある調査によると女性の7割、男性の4割が身近な人の臭いが気になっているそうです。(2019年ニオイ・体臭についてのアンケート調査ーauコマース&ライフより)
さらに臭いを指摘したことがある人は、そのうちの約30%に過ぎず、本人が知らされていないことも多いようです。
また、自分の体臭が臭うと感じる人の割合は、約30%いて、
気になる箇所は、頭皮、わきの下、口、足の裏が多く、約半数がデオドラントスプレーなどでケアしているそうです。
ただ、加齢臭は、体の一部から発生するものではなく、頭の周辺や胸、背中など体全体から漂うものです。
そのため自分では気づきにくいという特徴があります。
他人はわかっていてもなかなか言いにくい加齢臭、早めのケアが必要です。
加齢臭のメカニズム
加齢臭とは、どんなものでしょうか。
古い畳のようなニオイ とか 古くて酸化した油のニオイ と言われてますが、要するに40代以降発生する、若い時にはなかった独特の体のニオイをさします。
そのニオイの原因は、体から出てくる皮脂。
パルミトレイン酸という脂肪酸が空気中の酸素により酸化⇒
ノネナールという成分に変化。
これが、加齢臭のニオイ なのです。
年齢を重ねるほど、加齢臭のもとになる脂肪酸『パルミトレイン酸』が増加するため、50代半ば以降に加齢臭が本格化するのです。
男性と同じように女性も更年期以降に発生します。
加齢臭が男性に強く現れるのは、男性のほうが皮脂が多いからなのです。
加齢臭が発生しやすいところ
ノネナールが発生する皮脂は、体のどこに多く発生するのでしょうか。
① 頭
頭皮にはたくさんの皮脂腺があり、他のところより約2倍もあります。そのため、頭は加齢臭が強く出やすいところなのです。
② 首のうしろ、耳のうしろ
ノネナールが発生しやすい場所にもかかわらず、つい洗浄不足になりやすい場所なので、注意が必要です。しっかり洗うようにしましょう。
③背中
背中は広範囲に皮脂線があり、体全体から漂う加齢臭の原因になっています。
背中から漂うために、ニオイを自分では気づきにくい。
④ 胸元、おなか
比較的自分で体臭が気がつきやすい場所。服の襟もとから油くさい臭いがしたら、加齢臭の可能性があります。
女性のための加齢臭対策3選
加齢臭を防ぐためには、どんな対策をしたらよいでしょうか。
男性も女性も原因は同じで基本的な対策は同じですが、50代女性がするべき対策を中心に加齢臭対策3つを紹介します。
1.有効成分が入ったシャンプーで頭皮を洗う
頭皮は体のなかで最も皮脂腺が多く、加齢臭が出やすい場所です。
頭皮の皮脂の臭いが、油くさい加齢臭になるので、
シャンプーするときは、髪だけでなく、地肌をマッサージするように洗いましょう。
シャンプーは、加齢臭のもとになる頭皮の皮脂汚れを落とせるものや殺菌成分や消臭成分の入ったものを選びましょう。
殺菌成分としては、
イソブロビルメチルフェノール(シメンー5-オール)、ミコナゾール硝酸塩、グルチルリチン酸ジカリウム、ローズマリー葉エキス、などがあります。
殺菌成分の入ったシャンプーは、「医薬部外品」か「薬用」と記載されています。
ニオイを消す消臭成分は、
「柿渋」として知られるカキタンニンと緑茶。
ニオイのもとになる皮脂の汚れをスッキリ落とせる成分としては、
ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、カリ石鹸素地、オレフィン スルホン酸Na、脂肪酸ナトリウム(石鹸)など
シャンプーにこれらの成分が入っているかチェックしましょう。
ただ、乾燥肌や敏感肌の人には、アミノ酸系のシャンプーがおすすめです。
アミノ酸系シャンプーの見分け方は、
成分表示を見ると、「水」の次に「ココイル~」「ラウロイル~」からはじまるグルタミン酸、アラニン、タウリン、グリシン
が記載されています。
シャンプーの後は、ドライヤーで頭皮からしっかり乾かしましょう。
髪が生乾きだと、雑菌が繁殖して加齢臭だけでなく頭がくさくなってしまいます。
後の章「おすすめの加齢臭対策シャンプー、ボディソープ」で具体的に市販されているシャンプーを紹介するので参考にしてくださいね。
2.有効成分の入ったボディソープで体を洗う
加齢臭対策のボディソープを選ぶ際も、シャンプーと同じように殺菌成分、消臭成分の入ったものが加齢臭予防に役立ちます。
おすすめのボディソープは、後ほど「おすすめの加齢臭対策シャンプー」で紹介しますね。
3.食べ物にも気をつける
体臭は食べ物も関係があります。
肉類、にんにく、動物性脂肪のチーズ、牛乳、辛い食べ物、アルコールは、ニオイの元を作ったり、汗から臭いを発生させます。
普段の食事でこれらの食品を多くとっていないかチェック。
そして、以下の食品を意識して取っていくようにしたらよいと思います。
🍳 緑黄色野菜
ビタミンC、ビタミンE、βカロテン、カテキン、ポリフェノールが多く含まれています。
アスパラガス、かぼちゃ、さやえんどう、オクラ、小松菜、しそ、春菊、高菜、チンゲン菜、トマト、にら、にんじん、バジル、ピーマン、ブロッコリー、ほうれん草、芽キャベツ、サニーレタス、など。
🍳 緑茶
たんぱく質や脂質の酸化を抑え、酸化臭を防ぎます。
🍳 アルカリ性食品
お酢、梅干し、海藻類は、体内で乳酸が作られるのを抑えて、体臭を抑制します。特に梅干しは、アルカリ性食品の代表で体臭予防に効果的です。
🍳 腸内環境を整える食品
植物繊維やオリゴ糖を取ることで、腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を減らし、ニオイ物質を便とともに体外に出します。
腸内環境を整えるものとしては、乳酸菌があります。
乳酸飲料、チーズ、ヨーグルト、納豆、漬物などの発酵食品。
ビフィズス菌も有効で、ビフィズス菌入りのヨーグルトなどがよいでしょう。
食物繊維は、善玉菌のエサになり増殖するので、腸内環境が整います。
野菜、くだもの、豆類、ワカメなど海藻類、いもなど。
オリゴ糖は、ビフィズス菌の餌になりビフィズス菌を増やすのを助けます。
オリゴ糖は、大豆、玉ねぎ、にんにく、アスパラガス、バナナなどに多く含まれまています。
どのような食物繊維でも積極的にとりましょう。
おすすめの加齢臭対策シャンプーとボディソープ
加齢臭の原因物質は皮脂のなかで増える『ノネナール』。
皮脂がたくさん分泌されるのは、「頭」、「首のうしろ、耳のうしろ」、「背中」、「胸元」、「お腹」。
そこの皮脂や汗のケアをして、ノネナールを抑えることが大事です。
有効成分の入ったシャンプーやボディソープを紹介します。
おすすめのシャンプー
ウルオス 薬用スカルプシャンプー
大塚製薬の男性向けシリーズ『ウルオス』の薬用シャンプー。
皮脂や汚れを取りのぞき、ニオイを防ぎ、ノンシリコンなのにリンスがいらない、頭皮にも優しい優れもの。
有効成分シメン・5・オール(殺菌成分)とグリチルリチン酸2K(消臭成分)を配合ながら、髪にやさしく低刺激のシャンプーです。
使用感は強すぎることがなく、髪もしっとり、女性でも男性の家族と一緒に使えます。
ロクシタン ファイブハーブス ピュアフレッシュネスシャンプー
5つのハーブ、南仏ドローム産のミント、タイム、グレープフルーツ、ラベンダー、シダーの効果で髪と地肌をリフレッシュ、ミントが洗いあがりをすっきり清涼感をもたらしてくれます。
ラウレス硫酸Na配合のノンシリコンシャンプーで頭皮をひきしめ、べたつきを抑え、整えてくれます。
洗いあがりはやや軋むので、シャンプー後にトリートメントやコンディショナーを使いましょう。
ミノン 薬用ヘアシャンプー
毛髪・頭皮の汗臭を防ぎ、頭皮を清浄する低刺激のアミノ酸系シャンプー。
グリチルリチン酸2Kが有効成分で、泡立ちがよく、頭皮・毛髪の汚れをすっきり落とします。
小さい子供でも使える低刺激のシャンプーなので、頭皮がデリケートな方におすすめです。
おすすめのボディソープ
マックス 太陽のさちEX 『柿渋』薬用デオドラントボディソープ
殺菌成分イソブロビルメチルフェノールと消臭成分カキタンニン配合のボディソープ。
香りはほとんどなく、洗いあがりはスッキリ、さっぱり。
汗をたくさんかく人や背中などに皮脂が多く出やすい人におすすめです。
洗ったあとのお肌にしっとり感はないので、気になるところにボディローションをつけるのがよいでしょう。
ライオン ハダカラ薬用デオドラントボディソープ
保湿効果が高いハダカラシリーズの薬用ボディソープ。
ハダカラならでの吸着保湿テクノロジーで、保湿成分とデオドラント成分が肌にしっかり密着、肌の潤いを保つと同時にニオイを防ぐ効果を発揮します。
殺菌成分イソブロビルメチルフェノール配合。
泡タイプなのでより泡立ちやすく、洗いあがりは、ややさっぱりめです。
大塚薬品 ウル・オス 薬用スキンウォッシュ
シャンプーでも紹介したウルオスシリーズの薬用ボディソープ。
殺菌成分・シメンー5ーオール、消臭剤・グリチルリチン酸2Kを配合された、男性用薬用ボディソープですが、
肌にやさしく、香りも気にならずに使用できます。
洗いあがりは、さっぱりしているのにしっとり感も感じさせるものとなっていて、女性なら、体臭の気になるところに使用するのがおすすめ。
わたしは、大分前から足を洗うのに使用してきましたが、足のニオイに悩まなくなりました。
ロート製薬 デオコ 薬用ボディクレンズ
女性用体臭、汗臭対策ボディソープ。
殺菌成分インプロビルメチルフェノールのほか、白泥(吸着剤)、ビタミンC誘導体(うるおい成分)が配合、濃密な泡が臭いの元になる皮脂や汚れに吸着します。
洗いあがりは、1枚のベールにおおわれたようなしっとり感があり、洗ったあともボディソープの香りが残るタイプ。
洗う時、スウィートフローラルの香りが強いので、好き嫌いがあると思います。
美容師がすすめるシャンプーのやり方
わたしが行きつけの青山の美容院の先生に、加齢臭などの「頭のニオイ対策」について聞いてみました。
ニオイの原因である頭皮の皮脂をきれいにするために、
1.シャンプー前にホホバオイルを頭皮につけてマッサージする。
ホホバオイルが頭皮から出た皮脂を吸着。
2.シャワーで洗い流す。完全に流す必要はない。
3.その後、普段のシャンプーをする。
ホホバオイルのひと手間で、シャンプー後、頭皮がすっきりした感じで、翌朝も頭のいやなニオイがしなくなり効果的です。
殺菌成分の入ったシャンプーが強すぎる人にもおすすめです。
ホホバオイル
ホホバの種子からとったオイルで、さっぱりした使用感が特徴。頭皮ケア、髪用オイルとして、また身体の保湿などに使えて一つあるととても重宝します。
いい香りのする女性になろう
ニオイは目に見えない分、強く印象に残ります。
汗臭、加齢臭など、体からいやなニオイが漂っていたら印象が悪くなりますよね。
それも他人はなかなか教えてくれないもの。
エチケットとしてニオイ対策は必須ですね。
シャンプーや、ボディソープで加齢臭などを抑えるだけでもいいですが、一歩進んで「いい香り」をまとってみませんか。
ちょっとすれ違ったとき「ほんのりいい香り」がすると素敵だし、自分自身もいい気持ちになります。
いい香りというと香水やオーデコロンを思いうかべるとおもいますが、そうではなく、実用品のなかでよい香りのものがたくさんあります。
それを上手につかって「香り」を楽しんでみましょう。
ヘアフレグランスを使う
髪いつけるもので、オイルやミスト、スプレーなどいろいろなものが出ています。
髪を守る成分の入ったもの、髪や頭皮のイヤなニオイをカットするものが、おすすめです。
自分の好みの「いい香り」のするものを選んでみましょう。
《コーセー》スティーブンノル プレミアムスリーク ヘアフレグランス 101g
ボディーミルクをつける
入浴あとに活躍するボディーミルク。乾燥を感じるところにつけたり、お肌がすべすべになったり、便利なアイテムです。
いい香りが持続するものが、いろいろ出ているので、フレグランス感覚でつけてみるのもおすすめ。
加齢臭対策のボディソープを使ったあと、お肌を保湿するのに使えば、一石二鳥ですね。
資生堂 ばら園 ローズ ボディーミルク 200mL (ROSARIUM)
香りのいい柔軟剤を使用する
洗濯の時に欠かせない柔軟剤ですが、自分用の衣類は仕上がりが「いい香り」の柔軟剤を使用してみませんか。
たいていの柔軟剤は、本来の柔軟仕上げのほか、抗菌、防臭効果もあって、ニオイ対策もしっかり。
そのうえ、いい香りがしてれば、気分いいですよね。
衣服をとおして香りを楽しんでみませんか。
まとめ
女性の加齢臭対策についていろいろ書いてきましたが、いかがだったでしょうか。
50代になると加齢臭の元になる脂肪酸のパルミトレイン酸が増加、それが空気中の酸素によって酸化、ノネナールというニオイを出す物質に変化したものが、加齢臭なのです。
男性だけでなく、女性にも同じように出てきます。
加齢臭は体全体から漂うため、自分では気がつきにくいものなので、
1.臭いやすい頭、背中、胸、首まわりを有効成分の入ったシャンプーやボディソープでケアする。
2.食べるものにも気をつける。
体臭の強くなる食べ物は控えて、緑黄色野菜、緑茶、アルカリ食品、腸内環境を整える食品、を積極的にとるようにしましょう。
年齢を重ねるごとに、気をつけなくてはならないことが増えていきますね。
正直、頭が痛いです。
でも、楽しくイキイキと生きていくために、マイナスになることは出来るだけ遠ざけて、自分も周りの人も気分よく暮らしていきたいもの。
エチケットとして加齢臭などニオイ対策をしっかりしていきましょう。